カテゴリ
リンク
読書メーター
読んだ本の感想は主にこちらに掲載することにしました。 以前の記事
最新のコメント
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2007年 03月 21日
今回の出張のお供に選んだ本は安部龍太郎氏の新作「恋七夜」。
ときは山崎の合戦から5年、秀吉が天下統一の足固めをしている頃。 守護不入の花街を舞台に、芸妓の頂点に立つ美人太夫と 華やかで特殊な紐結びを一子相伝の技に持ち 素人には解くことができない結びを施し それをまた一瞬に解いてみせる結師。 この二人の恋を縦軸に 伴天連追放令を出した秀吉に対するキリシタンの陰謀を横軸にして クライマックスの北野大茶会を舞台にした大活劇に至ります。 花街という権力の及ばないところで生きる者たちや 結師なる不思議な職業を持ち、腕の立つ男。 故・隆慶一郎氏であれば、忍びや傀儡(くぐつ)を駆使して 大活劇時代小説にしたであろうけれど 安部氏は太夫の女としての眼を通して 男たちの生き様を淡々と描いています。 結師。本当にいたのかどうか知りませんが 必殺仕置き人にでも出てきそうな魅力的な職人です。 靴の紐も満足に結べない私にはうらやましい限り。
by noririn_papa
| 2007-03-21 13:28
| 小説・本
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||