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2020年 12月 27日
アーティゾン美術館「琳派と印象派」展に行ってきました。 ちょうど一年ほど前、原田マハさんの「風神雷神」を読んでから、本物の「風神雷神図屏風」を観たいと思っていました。 京都に行っても常時展示しているわけではないので(建仁寺には精巧な複製画が展示してあります)、なかなかみる機会がなかったのですが、なんと本物が東京に来てくれたのです。 琳派(16〜17世紀)と印象派(19世紀後半)にどれだけ接点があるのかは、浮世絵と印象派ほどにはわかりづらいのですが、どっちも観ることができるのでお得という気持ちで(笑)。 もっとも印象派のほうはアーティゾン美術館所蔵のもの中心で、2月にたっぷり観たものがほとんどですが。 展覧会入ってすぐに江戸図屏風がありました(本展覧会前期は京都、後期は江戸のようです)。京都の平安時代の洛中洛外図屏風と違い、やはりお江戸は東京在住の私としては、土地勘があってわかりやすいのでした。 右の江戸城から左に、愛宕山、増上寺、もちろんその辺りに東京タワーはありません(笑)、 日本橋、とんとん下って、私の住む板橋が。。。 え、板橋には野原と鹿しかいないではありませんか(笑)。 そのほか王子や吉祥寺、川越など、私にとってはよく知っている街の地名があって、いろいろ楽しめます。 西洋絵画が白いキャンバスに描かれているのに比べ、日本の江戸時代までの美術作品は屏風や掛け軸、扇などに描かれたものが多く、そしてその多くが金地に描かれ、時に書も描かれています(いわゆる賛、というやつで、落語の「一目上がり」を思い出すと笑ってしまいますが)。 俵屋宗達の「蔦の細道図屏風」は、大胆な構図で蔦の道と土手が直線的に下のほうに描かれていて、上の空間には和歌が記されています。もちろん読めませんが(笑)、なんとも美しいバランスで絵と溶け合っています。どうやらこれは伊勢物語の宇津山の場面のようです。 他にも「伊勢物語」や「源氏物語」の物語絵があって、西洋の神話の画ではないけれど、物語をなんとなく知っているとと楽しめたりします。 そして「風神雷神」。やっぱり本物はいいですね。その古びた中での鮮やかさというのは長い時を経た本物にしか生まれない美しさがあるように思います。また、その不思議な立体感は本物を観ないとやはり味わえません。レプリカだと汚れのように見える雲が躍動しているのです。会えてよかったと思いました。
by noririn_papa
| 2020-12-27 21:34
| 美術
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