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2020年 02月 26日
(新型コロナウイルス感染防止対策による臨時休館前でよかった) ブリヂストン美術館は、さほど通ったわけではないのですが、収蔵する絵画を毎年セレクトしたカレンダーが好きで、昔よく飾っていました。 個人的には慣れ親しんだブリヂストン美術館という名称でよいと思うのですが(年をとると新しい造語を覚えられない笑)、まったく新しいコンセプトで企業ブランドではなく公的なイメージを創りたかったのでしょう。 開館記念展は「見えてくる光景 コレクションの現在地」と題した、いわば美術館そのものと新しい収蔵作品のお披露目といったところのようです。 もちろん昔から収蔵する印象派を中心とした作品も展示してあります。 そしてスマホでアプリをダウンロードすると、それがそのまま音声ガイドになるのでした。個人的に音声ガイドは好きではないのですが、音声の内容がそのまま文字でも読めるのは便利です。 また、ほとんどが写真撮影自由で、これも気に入った作品をメモ代わりに撮っておけます。 6階から5階、4階へと降りていくスタイルで、最初の6階は広いスペースを厚いパーテーションで壁代わりに区切り(可動式壁と言ってよいのでしょうか)、自在に配置して創り出す空間。展覧会によってかなり配置が変わりそうです(変えられるといったほうがよいのか)。 今回はあえて奇をてらったのか、パーテーションの壁を斜めに配置して、とても順路がわかりにくい(絵画にも番号が付けてありません)、よく言えば自由な閲覧ができる空間になっていました。 (混んでいたら見逃してしまう絵もあるかも) 入ってすぐはルノワールやマネの絵が迎えてくれますが、ピカソ、カンディンスキーあたりを超えると、新たな収蔵作品は現代画もかなり多いようで、好きに感じてください的なアートな作品が並び、ふうんといった感じです(笑)。 5階は真ん中をガラスの吹き抜けにして、オーソドックスな作りに。天井も6階は黒かったのが、白く明るくなります。 ここに展示してあった青木繁氏の「大穴牟知命」は、古事記を題材にしていて、西洋の神話や宗教画はよく観るけれど、こういう日本神話の絵画も面白いなと(昔からの収蔵品かもしれませんが、初めて見ました)。 そして4階。吹き抜けになっている中央スペースと、今回は洛中洛外図屏風が展示してある秘密の小部屋?が特色でしょうか。 この洛中洛外屏風、江戸時代のものだそうですが、金色鮮やかに美しいまま残っています。そして観ていて楽しい。 右は祇園祭の「様子で、たくさんの山鉾が四条、三条あたりを賑やかにしています。今はなき大仏殿が描かれていたり、この辺りが祇園から清水かしらと眺めてみたり、ああ、一つひとつの建物(草書で書かれた文字が読めない!)に解説が欲しい! 左は二条城を中心とした徳川和子様入内の様子らしく牛車の行列が右の内裏へと続いています。こちらには金閣寺や上のほうには小倉山など描かれていて、これもまた解説が欲しいところ。 その部屋を出ると、また絵画が並んでいるのですが、新たな収蔵作品で、一番良かったのは、モリゾの「バルコニーの女と子ども」です。モリゾのお姉さんとその娘さんがモデルらしいですが、黒い帽子とドレスはマネがモリゾを描いたあの美しいモリゾ自身を想像させます。無心に景色を眺める少女と手すりにもたれ物憂げな表情で横に立つ母。とても好きな情景です。 夏にはモネ展もあるようで、楽しみです。
by noririn_papa
| 2020-02-26 20:18
| 美術
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