カテゴリ
リンク
読書メーター
読んだ本の感想は主にこちらに掲載することにしました。 以前の記事
最新のコメント
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2018年 11月 11日
今回のムンク展は副題にRetrospectiveと書かれているように、ムンクの生涯にわたる作品を観る回顧展です。 最初から最後まで全部ムンクです。圧巻の約100点! ムンクといえば「叫び」しか知らなかったのですが、初期の繊細なタッチから、「マドンナ」「吸血鬼」シリーズ、そして晩年は明るい色彩でセザンヌのような、ゴーギャンのような、でもやっぱりこの「ゆらっと感」はムンク、というような絵までがずらり。見ごたえありました。 ムンクの特徴でもある、何とも言えない心の揺らぎを表すかのような曲線で描かれる風景は、故郷ノルウェーのフィヨルドから来ているような気がします。 そして幼い頃に母を亡くし、姉を亡くした深い哀しみ。数々の女性との愛と苦悩。 そうした彼の人生を背景に、人間の心の動きを描き出そうとした作品が並んでいました。 (必ずしも作者の背景と一枚の絵を結びつける必要はないのですが、やはりそれを知ることで、第一印象とは別の感じ方をさせてくれて、より興味が湧きます。そういう意味では、美術展の解説で、その絵の描かれた年だけでなく、作者の年齢も解説に記してあると、わかりやすいなあと思ったりします) でも、この絵。 リトグラフで描かれた「病める子 I」 この繊細な少女の横顔、くらもちふさこ!って思ってしまいました それから「灰」。 元のタイトルは「堕落の後で」だったそうで、過ちを犯してしまった男性の苦悩と、まあしょうがないじゃん的な女性の顔、やばい女に手を出してしまった男の悲劇が浮かんできそうです(爆)。 ムンクの絵の多くは、心をテーマにしているせいか、表情の見えない人物像が多いのですが、やっぱり私はこういう人間味あふれた表情の絵が好きだったりします。 こうした絵を眺めていると、ムンクの絵には観る人それぞれが物語を感じるような気がします。 そして「星月夜」 ゴッホの絵と同じタイトルですが、空の星より街の灯りのほうがきれいです。テラスの窓からの風景に、ムンクは何を思うのでしょうか。
by noririn_papa
| 2018-11-11 10:39
| 美術
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||