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2016年 05月 04日
今日は、国立新美術館に「ルノワール展」&「三宅一生展」に行ってきました。
ルノワール展。 ルノワールというと金髪の美しい少女の横顔(喫茶室の影響?)や、ふっくらとした赤い頬の少女をイメージしていましたが、今回はそんな少女の画像は少なく、多彩なルノワールの長い一生を通した絵画の変遷を見たという感じでした。 やはり圧巻は「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」。 ここだけはすごい人だかりで、絵画の中の混雑といい勝負? でも、カレンダーでしか見たことのない絵の本物を見ることができました。この絵画の魅力的なところは、やっぱり中央の少女のあどけない表情が際立っていることのように思えます。背後の猥雑なダンスホールの中で、この少女と、そっくりな姉?の二人にフォーカスを当てて撮ったスナップ写真のようです。 そして印象派時代の風景画。 ルノワールは「風景画なら、その中を散策したくなるような絵画が好きだ」と言っていたそうですが、まさにそんな美しい風景画が並んでいました。 なかでもモネの作品だと言われても納得してしまうほどそっくりな「草原の坂道」は、モネの「ひなげし」と同じ風景、同じ人物を描いているかのようです。モネとルノワール、仲良しで影響を与えていたのでしょうね。 人物画で美しかったのは、やはり名作「ピアノを弾く少女たち」。 暖かなオレンジとやさしく淡いグリーンが少女たちを包み込むようで、この色は印刷では出せません(ショップで売られていた絵はがきは全然違う色に見えました)。 最後は晩年の裸婦像。 ふくよかというより太った女性に見えなくもないですが、「田舎のダンス」でモデルになった奥様は、ふくよかで、素朴な笑顔をしていて、まさにルノワールの理想とする女性像だったのでしょうね。 目玉作品は、数年前、映画「ルノワール 陽だまりの裸婦」で描かれた、ルノワールが晩年、デデをモデルにした「浴女たち」。 映画の中ではデデが「(私のことを実際よりも)太った女性に描くのよ」というセリフがありましたが、会場で上映されていたルノワールの息子が撮った映画「ナナ」(主演デデ)を観ると、決して痩せた女性でもないように見えました。 それにしても、この構図といい、ふくよかさといい、バチカンのミケランジェロの絵画の中に置いても、まったく違和感がないようにも見えます。まあ、大きい声では言えませんが、やはり個人的には好きな絵とはいえません。 そして、この後入った三宅一生展がまたすごかったのです。 才気があふれて止まらないというような、圧倒的なファッションの世界。 小手先のデザインではなく発想の根本から違うようです。 布からこだわり、一枚の布を身体に巻くように包むようなデザイン。 得意のプリーツを使ったさまざまなデザイン。 それは洋服の形にしてからプリーツをつける芸術的な作業から生まれるのでした(実演あり)。 そして、まるで折り紙のように幾何学的にたたまれた布を、すっと上に持ち上げるだけで現代的な服に変化する二次元から三次元の魔法のような服。 一体、どうやって縫ってあるのでしょう。 でも、これって折り畳んで運べるので、とても便利なパーティ服になりそうですね。 この平面から立体に変化するミニチュア版の着せ替えもあって、みな不思議に手に取って小さなマネキンに着せていました。 いやあ、驚きと面白さがいっぱいの世界でした。
by noririn_papa
| 2016-05-04 22:04
| 美術
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Comments(2)
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desire_san at 2016-07-13 16:48
こんにちは。
私もルノワール展を見てきましたので、興味を持って読ませていただきました。初期の作品から晩年の裸婦の傑作までルノワールの生涯の作品が展示されており、ルノワール絵画の全貌を知ることができてよかったと思いました。ルノワールの最高傑作と言われる『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』には人々の生きる喜びがあふれていて大変感動しました。 今回のルノワール展からルノワールの絵画の魅力となぜルノワールの絵画が見る人を魅了するのかと、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌとの芸術の本質的の違いを考察してみました。読んでいただけると嬉しいです。ご意見・ご感想などコメントをいただけると感謝いたします。
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by
noririn_papa at 2016-07-16 01:26
desire_sanさん。コメントありがとうございます。
じっくり読んで、勉強させていただきます。
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