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2011年 06月 18日
昨年1月、たまたま紅白歌合戦の裏話が載っていた
週刊文春を買ったところ、 東野さんの連載小説第1回が掲載されていました。 それを目ざとく見つけた長男(当時、中3)が 登場する怪しげな紳士がどうもガリレオっぽいと ニヤリと笑いました。 長男はちょっとしたガリレオ・シリーズのファンで 言われてみると確かにそうで、 次号を買ったらやはり・・・でした。 2010年1月の日記 しばらくこの連載小説を読むためだけに 文春を買っていたのですが、さすがにこの小説と 林真理子さんのエッセイと阿川佐和子さんの対談以外に ほとんど読むところがない週刊誌を 毎週買うのは馬鹿らしく・・・。 ようやく単行本が発売されたので一気読みをしました。 東野圭吾さん「真夏の方程式」。 今回は美しい海辺の街でガリレオ探偵こと湯川と ちょっとひねた少年との交流。そして海の自然を守る美しい女性。 海洋開発派の側の科学者、湯川とこの女性が対立しながら 夏のロマンスが展開するのかと思いきや、やはり殺人事件発生。 過去の東京での事件を調べる内海刑事たちの調査と 海辺で起きた事件を推理する湯川の情報がやがて交差し・・・ 推理小説の感想を書くのは、ネタばれの危険があるので すごく難しいのですが 過去の事件の発端となったのは大人の不都合であり それは本当にそこまでして守るべきものだったのでしょうか。 東京の事件も海辺の事件も、 あまりに短絡的すぎるように思いました。 そして、最後に守られた小さなものに背負わされたものを思うと 本当に正しい結末だったのかと少し首を傾げてしまいます。 さて、ガリレオ・シリーズのもう一つの楽しみである 湯川と内海刑事との怪しいやりとりがほとんどないのが残念で できれば海辺の女性と内海刑事との恋の鞘当てなんぞがあると もっと楽しめたかもしれません。 (テレビシリーズに影響され過ぎか・・・) その代わりに子どもとガリレオとの交流が面白く そういう意味では、シリーズの番外編的存在といえるでしょうか。 昨年書かれたこの小説。 海洋開発をめぐる科学と自然との共存、 人間の都合と自然の都合との対立が描かれているわけですが 原発事故以来、海を汚染する放射性物質をみて ガリレオ湯川さんは、何を思っているでしょうか。
by noririn_papa
| 2011-06-18 23:58
| 小説・本
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