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2010年 10月 22日
先週から医龍3が始まりました。
心臓外科治療のホットな話題を提供してくれる医龍は 楽しみにしているドラマです。 今回のシリーズでは、カテーテル治療のスペシャリストという 内科医・黒木医師が登場し かつて外科でしか治せなかった心疾患を カテーテルと呼ばれる細い管を太ももの血管から通して 心臓周囲の血管(冠動脈)などを治療していきます。 麻酔科医・荒瀬が急性心筋梗塞で倒れたけれど なぜか?外科医が朝田しかおらず、手術中。 左冠動脈主幹部という冠動脈の太い部分が詰まっているが カテーテルで広げるには先端の風船を膨らませ 一時的に血流を遮断するため、危険も大きい。 そんな心筋梗塞を鮮やかに治療します。 ステントを留置しましたが きちんとベアメタルステントであると 説明するあたりは、さすがです。 急性期には薬剤の塗られたDESステントではなく 通常のベアメタルが第一選択といわれています。 そこまではいいのですが、昨夜のお話。 突然倒れた女性は心房中隔欠損症(ASD)でした。 生まれながらに心臓上部の左心房と右心房の間の壁に 穴が開いているもので、 穴が小さければ自然に閉じたり 気づかずに普通の生活ができますが 穴が大きいと血液が逆流して心臓や肺に負担がかかるため 穴を閉じる手術を行います。 小さいうちは気づかずに、学校検診や、大人になって症状が出て 初めて心房中隔に穴が開いていることに気づくこともあります。 その治療法をめぐって、カテーテル治療か外科治療か 内科と外科で争うお話でした。 よりよい治療を目指して内科と外科が話し合うのは当然ですが 患者を惑わし翻弄するのは、ドラマといえども論外です。 日本では、4年前に アンプラッツァーと呼ばれるカテーテルで 心房中隔欠損症の穴を塞ぐ治療が保険で認められました。 もちろん、高度な技術と経験が必要ですから まだ治療が始まったばかりの日本では この治療を行える病院と医師は限られています。 また、すべての心房中隔欠損症に適応できるわけではなく 穴が大きかったり、穴の位置が端のほうだと使えません。 医龍の病院では、海外で経験を積み 高度な技術を持つカテーテル治療医がいて 患者が若い女性であることを考えれば 侵襲の少ないこのアンプラッツァー治療をまず考えるのが 普通だと思われます。 もちろん万が一の時のために外科チームが控えるのは当然です。 黒木医師は 、心室中隔欠損治療だけでなく 同時に心房細動の治療もカテーテルで行いました。 心房細動は、歳をとるとよく出てくる不整脈で それだけでは命に別状はないものの 心臓内に血栓ができやすくなり それが脳の血管まで運ばれて詰まると 脳梗塞を起こす危険があります。 長嶋茂雄さんもオシムさんも、これが原因といわれています。 このドラマのように、心房中隔欠損があると 心臓に負担がかかっているので 心房細動が起こることが多いそうです。 その心房細動を起こしている部分を カテーテルの先に高周波の電気を流して 焼いてしまうという治療法が、最近行われるようになりました。 しかし、高度な技術も必要で、治療そのものは成功しても 必ず治るとは限りません。 たしか、治癒率は50~70%だったでしょうか。 これも、黒木医師は高度な技術で治してしまいます。 だからといって、外科がいらないわけはなく 心臓移植や人工心臓を含め、複雑な心臓病など カテーテルで治療できない疾患はたくさんあるわけですから チームドラゴンには、そういう疾患に挑戦してもらいたいと テレビに向かって叫んでいる私でした。 *注:私は医師ではないので、本文の内容に責任は持てません。
by noririn_papa
| 2010-10-22 21:32
| テレビ
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