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2005年 07月 20日
先日来,書店に寄っては平積みにされている柳澤桂子さんの
「生きて死ぬ智慧」を手に取りながら,購入できない自分がいました。 それは,単に「買ってください」とばかりに陳列された ベストセラー本に対する,自分の天邪鬼的反応だと思っていたのですが, どうもそれだけではないようです。 まず第一に,私にとっての興味は,般若心経そのものではなく, 生命科学と宗教,DNAと色即是空とがどのように結びついたのかにあること。 そのためには,柳澤さん自身の研究や,仏教,般若心経について, もう少し知識がほしいと思ったことです。 もう一つは, 私は偶然にも,柳澤さんの主治医である田村豊医師の著書によって, 柳澤さんの「認められぬ病」について少し知っていた (知っているつもりになっていた)のだけれど, それはあくまでも医療者側からの情報であり, 患者側からの情報ではなかったことです。 ですから,柳澤さんの,病との闘い,医療に対する不信,家族に対する愛, そういったものを読まなければ, 柳澤さんの考える生死の背景への考察が中途半端な気がしたのです。 そういうわけで,中沢新一さんの著作から, 哲学から見た仏教について知ろうとし, また,柳澤桂子さんの「ふたたびの生」(草思社)を読みました。 「ふたたびの生」には, 検査で異常がでないから病気ではないとする医療の限界, 頭脳明晰のまま介護されること,家族の負担になることの辛さ, 中心静脈栄養で生きることへの疑問,死への決意, 田村医師や家族の努力と愛情, その結果としてのいくつかの偶然が起こした奇跡, いろいろな問題が含まれていて,かなり考えさせられてしまいました。 読み終わったその足で,図書館に行き, 柳澤さんの著作「癒されて生きる」,「われわれはなぜ死ぬのか」, 「生と死が創るもの」の3冊を借りてきました。 「生きて死ぬ智慧」に辿り着くのは,まだまだ先になりそうです。
by noririn_papa
| 2005-07-20 14:10
| 小説・本
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