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2011年 01月 20日
小路幸也氏の「ピースメーカー」(ポプラ社)を読みました。
昨年読んだ「DOWNTOWN」がかなり面白かったし 同世代の作者が70年代を当時の音楽とともに綴る話は ノスタルジックでそれだけで胸をくすぐられるわけですから。 中学校の放送部の主人公が、放送という手段で 文化部と運動部の対立を解決したり 淡い恋愛の橋渡しをしたりといったエピソードが並んでいます。 でも、どこか軽いのです。 いや、軽いのは好きですし、読みやすいのですが。 昨年暮れに、佐藤多佳子さんの「第二音楽室」や「聖夜」を 読んだせいでしょうか。 それらも学校と音楽をテーマにした小説なのですが 繊細で揺れる子どもの心と音楽の持つ魅力が とても素敵に書かれていたのです。 それに比べると、この「ピースメーカー」は 話が少し薄い感じがしたのでした。 で、一番心に引っかかったのが 放送部の武器の1つが盗聴であったこと。 職員会議を盗聴するというのならまだしも 部室や教室の生徒の会話まで盗聴するのは いくら目的がよいことのためでも、どうかと思います。 次回作に期待しましょう。
by noririn_papa
| 2011-01-20 21:05
| 小説・本
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